前略
こんにちは。
いただいたメールの内容とてもとても嬉しいです!
そしてほんとにKくんの感性は素敵だと、それを見守って育てていらっしゃったすばらしいご両親に恵まれて幸せだと思います。
「子供時代のこの時期、絶対に体は動かした方がいい」というご意見、僕もまさにそう思いますし、自分の子供たちにも常々そう考えて接してきました。
巷でよく言われる「スポーツ選手になるにはゴールデンエイジに始めないといけない」というような「〜すべきだ」という考えとは少し違います。
勝負にこだわる性格の子もいれば、争うことよりも調和を重視する子もいます。その一人一人にとってスポーツの位置付けはちがうので、「こうすればよい」という一律な答えは出しようがないのです。
しかしそれでもなお、子供の時に動くことの楽しみや気持ち良さを感じ、動くことそのものが好きになることが大切だと思うのはスポーツを越えた価値があると思うからです。
それは運動するということは動物が生きていく上での基本中の基本だと感じるからです。そして「動きたい」という衝動の強さは、おそらく動物としての生命力の強さに直結していると思います。
学校では多くの時間「動かない」ことを求められますが、インターネットやAIが普及して頭だけで完結してしまうかのようなこれからの世の中で必要なのは、僕は「動くこと」だと思っています。「考えてから動こう」とすると、考えれば考えるほど「動く理由」を見失ってしまうような現状なのです。だから「行動して、そして考える」「わからないからやってみる」ことがより重要になってくると考えています。
そして大人である僕たちができることはその「動きたい」という生まれながらの欲求を、「動き回らずちゃんということ聞きなさい」「動かなくてもスマホひとつでなんでもできる」「少ない労力で効率よくやるのがいい」という世の中の風潮の中で潰されてしまわないように育てていくことだと感じています。
ゲームやYouTubeやテレビで脳の娯楽は誰でも簡単に手に入りますよね、でも何ものにも束縛されず思いっきり体を動かす開放感と爽快感という身体の喜びは逆に手に入りにくくなっている。そんな時代だからこそ、僕は体を動かす楽しさを子供達に伝えて生きたいと思っています。
Kくんが心待ちにしてくれるような場になるよう僕も毎回試行錯誤を繰り返していきたいと思っています。
そしてたくさん親子で体を動かしたという思い出を作っていただきたいと思います。
「親子で体を動かす」よく考えたら、これって動物の子育ての本質、教育の原点かもしれませんね。
4月からKくんと関わっていけることがいまから本当に楽しみです。
どうぞよろしくお願い致します。
お父様にもよろしくお伝えください。
飯沼